上腸間膜動脈血栓症はCTでの診断が一番。

ppc2006-04-26

上腸間膜動脈が完全閉塞した場合は、嘔吐、急激な便意を催す。やがてひどく具合が悪くなり、腹部に激痛が起こる。触診で腹部に圧痛を感じることもあるが、通常は圧痛の範囲ははっきりしない。腹部はわずかに腫れる。正常よりも少ない腸音が聞こえるが、やがて腸音はまったく聞こえなくなる。血便となり、血圧が低下し、腸壊疽になるとショックに陥る。
上腸間膜動脈が徐々に閉塞していく場合は、毎食後30〜60分間ほど腹痛が起。この痛みは一定した激痛で、へそを中心に感ずる。この痛みを恐れてあまり食べなくなるのと、腸への血液供給量が減るため血流中に取りこまれる栄養素が少なくなり体重が減少する。

完全閉塞の発症早期なれば、t-PA>無効ならステント>バイパス。
壊死腸管なら腸管摘出。発症早期6時間以内に手術ができた場合には、詰まった血管を再び流れるようにできることもある。
完全閉塞ではない血栓で、腸管壊死がなければ基本的に保存的治療。
経過観察のポイント;食後の腹痛でabdominal anginaと言われている。腸管負荷時腹痛とでも言うのだろうか?腹部狭心症では誤解を招く。痩せるらしい。
保存的治療で悪化の場合、要するに腹部激痛が出た時は、ステントを挿入、無理ならバイパス手術となる。
不幸にして腸管壊死したら腸管摘出となる。その確率10%。

その後の経過治療は、一般的な動脈血栓症の治療に準ずる。
原因を同定して、判明すればその治療。
心房細動、心臓弁膜症、心臓内腫瘤、高脂血症、多血症、血液の病気、
閉塞性動脈硬化症、動脈瘤 など。

一番、有名な原因は心房細動。高血圧。高脂血症
動脈血栓症は全身の血管で生じるので、狭心症や頚動脈のチェックはルーチンと考える。
動脈血栓症が存在すれば、抗血小板療法とワーファリンの併用がおすすめ。
EX)バイアスピリン2錠
ワーファリンにてPTinrは1.8-2-2.5にてフォローする。
脱水は避けたい。
基本的に生活習慣病(使えなくなったけど成人病という言葉の方が好き。)の対策。
運動とダイエットかな。嫌いだけど。